ジウ 1,2、3 誉田哲也
東 弘樹警察官 (捜査一係殺人班三係主任)
誘拐事件の現金受け渡しを追っていた彼は、途中金髪で長身・細身・綺麗な肌
一見、女の子に間違えてしまうような男の子を見かける
やがて、その少年の事を「ジウ」と呼ぶ
ジウは、国籍なし 住所なし 親はいない 兄弟もいない 仲間もいない
やがて、いくつもの誘拐殺人犯罪を成功させていく
驚くかな、ジウは誘拐事件が成功させると犯罪仲間を全員殺してしまう
東主任だけではなく、
伊藤基子 SAT隊員 門倉美咲 生活安全課 の二人もジウを追っていく
でもジウはその後も居場所もわからず、正体もわからず
謎の少年のままで物語は進んでいく
捜査が進み、ジウと伊藤基子は対決することになる
一度目は、基子は「やられる」と思い意識を無くしてしまい殺されると思われるが
ジウの意思で「殺さない」と命までは取らないでおく
最後の対決の時、基子が有利に戦いを進めるが拳銃で撃たれそうになる
するとジウは、「お前は生きろ おなかのこども」
そう言って、拳銃に背中を向けて基子の盾となり、自分が自ら撃たれ彼女を救う
この物語を読んで、どうしても私が心に残っているのは
中国人の両親と強制的に離されてしまい、両親は中国へ強制送還されひとりで日本での生活
まだ7歳ほどの少年が、ひとり新宿歌舞伎町あたりで誰にも頼れる人もなく
助けてくれる人もなく、食べるものもなく 寝る場所もない
でもジウは生き続ける
自分しか信じる人もなく、話す人すらいない
そんな中で、
なぜジウは基子に「生きろ」と言ったのか
それは、ひとり孤独で裏切り街角での生きてきた彼が
初めて好きになった人だからではないだろうか?
そんな気がしてこの本を読み終えた私でした。
誉田哲也
学習院大学経済学部経営学科卒業 。
代表作に、『ストロベリーナイト』をはじめとする映像化された「姫川玲子シリーズ」
『武士道シックスティーン』をはじめとする「武士道シリーズ」などがある。
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