無垢と罪 岸田るりこ
「無垢」とは、
①「仏教で煩悩のないこと」
②「心身が清らかで汚れのないこと、うぶで世間知らずであること」
③「金や銀など物質が、混じりけがなく純粋であること」
④「布地が全部無地で同色であること、衣服(特に和服)が上着から下着まで無地で同色であること
今日では②の心身が清らかで汚れがないことを意味することが多いようです。
この本は背表紙より
小学校の同窓会で、二十四年ぶりに初恋の女性と再会した。
しかし、その翌日、彼女は既に死んでいた事を知る。
同窓会の日、語り合った女性はいったい誰なのか?「愛と死」
転校生を目で追ってしまうのは、彼が落とした手紙を拾い、その衝撃的な内容を
読んでしまったことからだった。「謎の転校生」
幼き日の思いや、ちょっとしたすれ違いが、月日を経て、意外な展開へと繋がる連作集。
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最初の話「愛と死」で始まる謎が、ちょっとした出来事がきっかけに、
次の謎に繋がり、絡み合う人間関係の面白さから読むのが面白くなりました。
無駄な登場人物のいない展開で、非常に分かりやすい一連のストーリーです。
ひとつの殺人事件を中心に語られる連作短編集。
現在から過去にそしてまた戻って来る、
それぞれの各章にただよう悪意、そして現れる罪。
次々に変わる語り手により過去の殺人事件の全体像が鮮明になってゆく。
そして最後に明かされる「事実」とは?そうご期待です。
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岸田るりこ
岸田 るり子(きしだ るりこ、1961年3月1日)は、日本の小説家・推理作家。
京都府京都市生まれ。日本文豪家協会会員、日本推理作家協会会員、本格ミステリ作家クラブ会員。
パリ第7大学理学部卒業。
2004年、『密室の鎮魂歌』(応募時のタイトルは「屍の足りない密室」)で第14回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(神津慶次郎『鬼に捧げる夜想曲』と同時受賞)。
2013年、「青い絹の人形」で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)の候補になる
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