12人の死にたい子どもたち 冲方 丁
この作品は、ホラーの映画でも殺しあいの映画でもありません。
12人の子供たちが集まって集団自殺をしようと集まってから始まる物語。
自殺を選んだ子供たちが、ひとりひとりと真剣に向き合った時にだした結論とは?
背表紙より
廃病院に集まった十二人の少年少女。
彼らの目的は「安楽死」をすること。
決を取り、全員一致で、それは実行されるはずだった。
だが、病院のベッドには”十三人目”の少年の死体が。
彼は何者で、なぜここにいるのか?
「実行」を阻む問題に、十二人は議論を重ねていく。
互いの思いの交錯する中で出された結論とは?
・
登場人物が一度に多く最後まで登場するので、誰がどんな特徴なのかが頭の中が
混乱しそうになるが、そういった場合は映画版を見て理解した方が早いかもしれない
この物語を通して、考えさせられたこと。
・親は自分の人生を自分の子どもに繰り返えさせようとしている。
・世界では、その環境に生まれたこと自体に苦しみや悲しみを強いられている子どもたちが
いるのが現状。
それを見て自分は何もできないし、なすすべがない。
それを自分の死をキッカケに変えようとしている参加者がいる。
でも、その事で誰かが死を選んだとしたら、
その当日は社会に大きな衝撃を与えるだろうが、
2日目は、その10%しか覚えていなくて、
3日目は、社会にとって遠い記憶となってしまう。
いつまでもこの気持ちをもち続ける事の大切さがこの本の語りかけてくるところだ。
それと最も重要なことは、自分の話を聞いてくれる人達がいることの大切さと、
親の立場からだと、親の考えを押し付けるのではなく、子どもの言う事をまず
否定しないことの大切さを感じさせる
作者紹介
冲方 丁
日本の小説家、脚本家。日本SF作家クラブ会員。別名義に雲居 るい(くもい るい)
SF作品を中心に執筆し人気を博す中、初の時代小説『天地明察』(2009年)で本屋大賞を受賞。
2016年には初の現代小説『十二人の死にたい子どもたち』も高評を得た。
ほかに『光圀伝』(2012年)、『はなとゆめ』(2013年)など。
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